JR九州とやっぱり愉快な列車たち(5・終)

おはようございました

昨夜は日付が変わる頃には寝たが、2:50頃にふと目が覚めた。TVQにチャンネルを合わせると「咲-Saki-」のエンディングが(笑)。程なくして再び寝た。

今朝も予定通り6:30に起床。普段は早起きが苦手なのに、旅行の時はさっと起きられるから不思議だ。

7:00前にロビーに下りてスタンバイし、朝食サービスの準備が整ったところで朝食をいただく。ジークさんは7:07発の「リレーつばめ1号」に乗ると昨晩言っていて、「次は関東で」と挨拶もしたので、もう出発したのかなと思いつつ食事をしていると…、あれ、ジークさん並んでますよ。すでにジークさんが旅行記でお書きになっているけれど、「SL人吉」の指定券を今朝になって幸運にも入手でき、8:15発の「リレーつばめ3号」に乗ればよくなった由。

朝食を食べ終えて自室へ戻り、チェックアウト。あらためてジークさんと「次は関東で」と挨拶。2晩連泊した博多口の東横インを後にする。

かもめ7号

GWに続く九州旅行第2期もいよいよ今日が最終日。門司港に行くか、それともGWに続いてまた長崎に行こうか迷ったが、昨晩1045のロビーでジークさんと「2次会」をやった時、「100円硬貨を投げて八重桜がある(=表)が出たら門司港、金額がある方(=裏)が出たら長崎にしよう」と自分で勝手に決めて、いざ投げたら裏が出たので、長崎行きに決定。

というわけで、博多8:00発の885系「かもめ7号」に乗ることに。いったんコインロッカーに余分な荷物を預けてから、博多駅のホームに上がる。自由席に並ぶため少し早めに来たのは正解で、下り方向にもかかわらず僕が並んでからしばらくすると結構な列が出来た。まさに「先んずれば人を制す」。

早めに並んだおかげで最後部となる6号車自由席の窓側を余裕で確保。肥前山口を過ぎてから広がる有明海を見るため、進行方向左側にしたのは抜かりない。

「かもめ7号」は8:00の定刻に博多を発車。最終的に6号車は席がすべて埋まり、デッキには立客も出ていた。このために車販が自由席には回れないという。隣の席に座っていた若い女性をはじめ、早くも鳥栖で何人か下車し、長崎本線に入って、佐賀で予想通りかなり下車して車内が落ち着いたので、以降は自由席にも車販が回るようになったが、博多−佐賀間は自由席がいつもこんなに混むのだろうか。昨日体験した4両編成の「有明」での混雑といい、特急の自由席が慢性的に混んでいる点はちょっと気にかかる。

ようやく車販が回ってきたので、「白いかもめ」のキーホルダーとクリアファイルを購入した。

肥前山口を過ぎて単線区間に入る。

肥前鹿島を出てから、車窓左手に有明海が見えてくる。1期では佐世保から大村線経由で長崎入りして、帰りは闇の中だったのでこの景色を見ていない。ただこの区間は7年前にも乗っており、当時発売されていた「九州グリーン豪遊券」を使って、同じく『白いかもめ』の車窓からこの景色を見ている。途中の小駅を通過するとき、九州独特の「カラカラベル」が聞こえる。


多良−肥前大浦ではかなり急なカーブを切って走っていたという記憶があったが、その通りだった。途中に里信号場があり、上りの885系「かもめ8号」を先に通した。肥前大浦の先の土井崎信号場でも停車し、783系「ハイパーサルーン」の「かもめ10号」を先に通した。立場上、783系が停車してもおかしくないと思うけど、そこは新幹線接続で少しでも先を急がせる必要がある、上り列車の特権か。このように「かもめ7号」は行き違いが多いため、885系なら通常は1時間50分前後で走破する博多−長崎に、2時間1分を要する。

諫早を過ぎ、喜々津で長崎本線の旧線と分かれて新線に入るとトンネルが多くなる。現川を通過して長いトンネルに入り、トンネルを抜けて再度旧線と合流すると、JR九州の特急でおなじみの3打点チャイムが鳴り、浦上に到着。まずは浦上車庫に行くため、ここで降りてもよかったが長崎まで乗り通した。長崎到着前には「浪漫鉄道」のインストが流れ、10:01に長崎着。


1期の旅行記で書いた、「またあう日は決して遠くはない そうでしょう?」。…確かにその通りだった。


キハ66・67。


キハ200系と885系が並ぶ。このキハ200系が10:07発の「シーサイドライナー」。これに乗って浦上へ「後ろをBACK」。



浦上駅にもam/pmが併設されている。JR九州ではam/pmが併設されている駅が多く、SUGOCAによる支払いや、チャージも出来る。SUGOCAエリア外にある店舗であってもそれは可能。

浦上車庫

浦上駅前電停から長崎電気軌道に乗り、浦上車庫前で下車。車内では1日乗車券を買えないので、この区間だけは100円を現金で払った。
浦上車庫の事務所にて1日乗車券を買うと、路線図もついてきた。1期では写真を1枚とっただけですぐに撤収したこともあり、今回はじっくりと眺めてみることにする。


ちょうど低床車が寝ていた。


望遠レンズでズームアップして、じっくりと撮影。


試運転中の2002との並び。


宅建号」376との並び。


元都電の車両が休んでいた。

浦上車庫を後にして、宝町で下車する。早くも11時を回っている。

稲佐山

前回は時間の都合で行けなかった、稲佐山に登ってみる。宝町電停から長崎ロープウェイの淵神社駅までの道がよく分からず「まよいマイマイ」してしまい、普通なら15分もあれば行けるはずが30分もかかってしまった…。
淵神社駅に着くと、あいにく12:00発の便がちょうど発車してしまったので、次は20分後となる。このへんの時間のロスが痛い。
長崎ロープウェイなら稲佐岳駅までわずか5分。運賃は片道700円だが、往復だと1200円となので、往復券を購入。



12:20に淵神社駅を発車。稲佐岳に向けてぐんぐん高度を上げてゆく。




稲佐山の展望台から広がる大パノラマ。

平日の昼間とあって空いていたので、じっくりと景色を眺めつつ、撮影した。一人旅をしている外国人の観光客がいて、長崎空港はどの方角か聞かれたが、よそ者なので"Sorry, I don't know"と答えてしまった(苦笑)。
稲佐岳13:40発の便で下山した。

再び「sola」の舞台へ

稲佐山からの景色も「sola」のOPで出ていたけど。
1期でも大浦海岸近辺を回ったが、また行きたくなったので向かう。宝町から乗った電車が3系統だったため、長崎駅前で1系統に乗換え。大波止で降りて、長崎県庁内郵便局で貯金をして、そのまま徒歩で西浜町へ抜けて、5系統の電車で大浦天主堂下で下車。


水がかなり干上がっていました。


大浦天主堂


またも撮影した水辺の公園レストラン。今回は入る時間がなかったけど。



眼鏡橋にもまた来てしまった。

中華街で長崎ちゃんぽん


時間が経つのは早いもので、眼鏡橋に着いた頃にはすでに16時を回っていた。博多20:40発の「ひかりレールスター588号」で岡山に帰るため、それに間に合うには長崎18:25発の「かもめ42号」がタイムリミット。眼鏡橋のほど近くには中華街があるので、ちゃんぽんを食べて帰りたい。というわけで、7年前にも食べに行った「江山楼」でちゃんぽんを食す。

いただきます。スープにコクがあり、全部飲み干したほどだった。

「かもめ42号」で博多へ

築町から1系統に乗って、長崎駅前で下車。時刻は17:30頃。まだ「かもめ42号」の時間には余裕があるので、18時まで営業のゆうちょ銀行長崎店を拾っておいた。


タイミングよく見かけた新車3000形。

駅前にある長崎県物産館で、実家への土産にカステラを購入。ここでは長崎電軌の1日乗車券を提示すると、代金が5%引きになったので、通常1100円のカステラが1045円になった。



長崎駅の駅舎



福山雅治さんの凱旋ライブに合わせて、駅には広告やメッセージがあった。

さて、「かもめ42号」に乗るため、長崎駅にて周遊きっぷを自動改札に通して入場すると…、


まさかの「白いソニック」編成による代走。

どういうわけかいったん改札を出場し、MV端末でグリーン券を発券している僕がいる(爆)。みどりの窓口でドリンク引換券をもらうのも忘れていない。
それにしても、やはり長崎は1日だけでは物足らないな。今度はぜひ1泊して、稲佐山から夜景を眺めたいと思った。

「かもめ42号」の車内整備が終わってから、客室に入る。かもめ編成だと座席の色は黒だけれど、ソニックの代走なので色はボルドー。乗るほうでソニック編成代走の「かもめ」に出くわすのは初めてだったが、やはり違和感が…。ソニック編成による「かもめ」、あるいはその逆は日常茶飯事なので、両編成が同時に見られる博多駅では乗り間違う人が続出していないか、気にかかる。
「かもめ42号」は18:25の定刻に長崎を発車。これが今回の旅で、JR九州の列車としてはラストランナーになる。なんと切り欠きホームに国鉄色のキハ66・67がいたではないか。
夕暮れの長崎市街を後にし、浦上を出て長いトンネルへ。客室乗務員のお姉さんにドリンク引き換え券を渡し、今回もかぼすジュースに引き換えた。車販で「博多通りもん」も販売していたので、今のうちに買っておいた。

諫早を出て、有明海が見える区間を走る頃にはすっかり日も暮れた。肥前山口から複線区間に入ると、持ち前の性能を存分に発揮して飛ばしていく。
20:17、博多着。しかし余韻に浸っている暇はない。「ひかりレールスター588号」の発車時刻は20:40。23分の間に、博多駅のコインロッカーに預けている荷物を回収した後、新幹線の券売機でe特急券を受け取らねばならない。

帰りもレールスター



コインロッカーに預けた荷物を回収し、新幹線の改札前にある券売機で、e特急券を受け取る「儀式」を済ませ、周遊きっぷの「かえり券」とe特急券を同時に通して入場。1期と同じく、はやい・おっきい・やわらかいひかりレールスター588号」がグランドフィナーレを飾ることとなった。新大阪方面の最終列車は31分後に出る、21:11発の「のぞみ600号」であるが、これはただの700系。山陽新幹線のみの利用ならレールスターの指定席がいい。行きと同様、帰りもオフィスシートにした。なんと同じ車両に、稲佐山で会った外国人の観光客が乗り合わせていて驚いた。
20:40に博多を発車。20:57に小倉を出るとすぐに新関門トンネルに入る。また会おう、九州よ。今回もたくさんの思い出をありがとう。

車販から買ったアイスコーヒーを飲んでくつろぐ。徳山では闇夜に浮かぶコンビナートに目を奪われる。広島を出るとそろそろ22時なのに、マツダスタジアムではまだプロ野球の試合が続いていた。22:32、博多から1時間52分であっという間に岡山に着いた。e特急券を手元に残したいので、乗換え改札で乗車記念印を押してもらい、「マリンライナー71号」に乗り換えて実家に帰った。

まとめ

今回は周遊きっぷの有効期間をフルに活用し、5日間、九州を存分に満喫できた。初日の福岡県の天気が悪く、前日に急遽計画変更を余儀なくされたものの、2日目以降は概ね好天に恵まれてよかった。そういえば夏の九州をじっくり旅するのも今回が「はじめて」だった。
初日から3日目まで、JR九州の未乗路線を片っ端から乗り潰した結果、残るは日田彦山線後藤寺線筑豊本線(若松−折尾、通称「若松線」)となった。
今回の旅行記のタイトル「JR九州とやっぱり愉快な列車たち」、元ネタは分かる人にはお分かりだろうけど、今回の旅が周遊きっぷで行く九州旅行の第2期ということで、2期に引っかけたものだが、そのタイトルに違わず、JR九州の列車はやっぱり愉快で楽しい。3期が実現した時には、じっくりと観光地を回ってみたいと思った。

(完)