JR四国をめぐる冒険II(3日目)

台風16号の影響が危ぶまれたけれど、朝6時に起きると雨は降っておらず、瀬戸大橋線も動いているのでバースデイきっぷの旅3日目を決行。
バースデイきっぷ最終日の3日目はもと京王電鉄の電車の撮影・乗車を行うため、伊予鉄道の郊外電車を堪能する。


児島7:43発の特急「しおかぜ1号」のグリーン車に乗って松山へ。2時間以上乗り通すと乗りごたえがある。
多度津ではフリーゲージトレインを目撃。


岡山を出るときは雨は降っていなかったのに、愛媛県に入った途端に雨が降り出したが、伊予三島を過ぎた辺りから車窓に虻もとい虹が見えた。これぞ虻マジック(

松山には10:05に到着。さっそく伊予鉄市内電車の1日乗車券を買う。伊予鉄の市内電車は環状線と本町線が未乗なので、まずは両線に乗って市内電車完乗を目指す。この日はずっと伊予鉄と付き合うことになるので、もはや「JR四国をめぐる冒険」ではなくなっているのはご愛嬌(笑)
松山を訪れる観光客が市内電車に乗る場合、ほとんどは道後温泉方面の電車に乗るだろうから、逆方向の環状線乗り場で電車を待つ人は地元客が大半。上一万で松山駅前方面の電車に乗り換え、南堀端で下車。



本町線の電車は30分に1本しか無いので、電車が来るまで南堀端で市内電車を撮影。ここは松山市駅前へ向かう路線が分岐しているので、見ごたえがある。多数の電車が行き交う様子から活気が感じられる。


本町六丁目にて)
本町線に乗ったら西堀端−本町四丁目で一人乗っただけで、それ以外の区間では見事に貸切状態だった。
終点の本町六丁目から環状線の2系統に乗り換えて、古町(こまち)で下車。


古町駅併設の古町車両工場で顔を揃えるもと京王線5000系の伊予鉄700系と、もと井の頭線3000系の伊予鉄3000系。京王線井の頭線は線路の幅がそれぞれ1372mmと1067mmで異なるので、京王時代には相容れなかった車両が伊予鉄では一堂に会する。
僕は東京在住だった社会人1年目の時、通勤で京王線を利用していたことや、井の頭線にも何度か乗ったことがあって京王に愛着があるからなのか、もと京王の電車を見ると嬉しくなる。

古町駅の郊外電車のホームではなんと、駅内にある「い〜ショップ」の店員さんが改札を担当していた。

郊外電車は1日乗車券が使えないので、伊予鉄が発行しているIC乗車券「ICい〜カード」を購入しようとしたが、駅の自動券売機では売っていない。ちょっとまごついたが、「もしやい〜ショップで買えるんちゃうか?」と思って入店してみると、その通り。店内に申込用紙が置かれており、記名式なら購入金額の2000円分が全て運賃に充当できる(無記名式は2000円のうち500円がデポジットとして徴収される)と店員さんに教えてもらったので、記名式にした。
ICい〜カードなら伊予鉄の電車・バス運賃が約10%割引になり、当地ではかなり浸透している様子が伺えた。


古町から高浜線の高浜行に乗ると、自社型の車両である610系が来た。


高浜駅前から見える高浜港。


高浜駅の駅舎は年季が入っていていい味を出している。

高浜から同じ610系に乗って終点の横河原まで向かおうとしたが、もと京王の電車に乗りに来たのにこれじゃ意味ないよなと思い、3つ目の駅の三津駅で下車する。これがかえって大きな収穫を生むことになる。


三津駅の通路から3000系と700系を撮影。


三津から高浜寄りに少し歩いたところにある踏切に移動して、700系、3000系、610系を効率よく撮影。


昼食は「日の出」でお好み焼。三津駅近辺には「三津浜焼き」と呼ぶお好み焼の店が多い。店員さんの薦めに従い、台付きそば肉玉油をいただいた。とても美味しくて満足。三津駅で下車したのは大正解だった。


3000系の右に見える建物が「日の出」。ここで撮影しているとお好み焼きのいい匂いがするんだこれが。


三津は港町なので、潮のいい香りがします。

三津駅に戻って待合室で電車を待っているとファミマの入店チャイムが鳴って何事かと思ったら、なんとここでは電車接近チャイムとして使われていたのだった。T-POINTカードで電車に乗れるんですかね(ねーよ
↓参考動画

三津から古町まで3000系に乗車。制御方式はIGBT素子のVVVFインバータ制御になっているが、見た目は井の頭線の3000系そのもの。「おもいやりゾーン」も京王時代のまま…、と思いきや京王は「おもいやりぞーん」だった。


古町まで戻ると坊っちゃん列車が休んでいた。


古町は市内電車と郊外電車の接続駅でもある。

古町から松山市まで今度は700系に乗車して、高浜線を完乗した。


大手町での市内電車と郊外電車の平面交差。古町でも両者の平面交差は見られるけど、十字に交わる大手町の方がインパクトは断然上だろう。
大手町からサンジハン!!
この時間になるとすっかり天気は良くなっていて、暑かった。


電車が大手町の平面交差を渡るとき、「ゴトンゴトンゴトンゴトン」という独特のジョイント音がする。この3000系、よく見ると乗務員扉直後の側窓上部に「KEIO」のロゴ跡が残っている! この車両がかつて京王で活躍していたという、何よりの証。

伊予鉄を存分に堪能し、「しおかぜ28号・いしづち28号」に乗って伊予西条に寄って水を汲んでから、後続の「しおかぜ30号・いしづち30号」で児島へ。児島から普通電車を乗り継いで帰宅。

おわり −NHK