宇野バス美作線大幅減便


宇野バスの中では運行距離が最長でもある美作線の湯郷温泉林野駅行ですが、来年4月より大幅に減便されるという発表がありました。

つい最近まで「美作市・宇野バス利用促進キャンペーン」を実施していた矢先の発表だったので、驚きを隠せない出来事です。
去る11/30に実施されたダイヤ変更で湯郷温泉林野駅行は10往復→8往復に減便されたばかりで、11/29までのダイヤと比べると一気に3分の1まで減便されることになります。存続する3往復も午前中に林野方面から岡山方面に向かう3本と、夕方に岡山方面から林野方面に向かう3本という、美作市から岡山市へ出かける人向けのダイヤとなるので、宇野バスに乗って日帰りで湯郷温泉を往復するのは、来年4/1以降困難になります。宇野バスに乗って湯郷温泉へ行きたい人や、林野駅まで乗り通したいと考えている人は今のうちですね。
岡山市近郊の利用者が減少した影響で、採算が取れない林野方面の本数を維持するのが困難になったのが大幅減便の理由だそうです。湯郷温泉岡山湯郷Belleに所属する宮間あや選手の活躍で注目を浴びている場所でもあり、宇野バスもうまくPRして需要を掘り起こせなかったのかという思いもあります。来年は美作国建国1300年の節目の年でもあるし、行楽シーズンには商機がありそうに見えるのですが…。
岡山のバスといえば10月に井笠鉄道が廃業するという衝撃的な出来事がありましたが、これまでバス業界初の値下げを行ったり、岡山駅−表町バスセンター間で100円運賃を実施するなど、独自の経営哲学を貫き注目されてきた宇野バスとて、苦しい経営状況に立たされている様子が浮き彫りになって来ました。
バスに限らず鉄道においても、かつて昼間に1時間あたり快速「サンライナー」2本、普通4本が運転されていた倉敷・福山方面の山陽本線が、2009年3月から普通4本のみの運転となり、さらに2011年3月から普通3本に減便された*1というJR西日本岡山支社の例もあり、地方の公共交通機関は本当に厳しい状況ですね。

*1:国鉄末期と同じ本数