JR福知山線脱線事故

事故から一夜明けた今日、新たな事実が明るみになった。その中で、私が気になった記事をひとつ採り上げよう。

オーバーラン実は40m、脱線の運転士と車掌うそ報告
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050426-00000106-yom-soci



JR福知山線脱線事故で、快速電車が事故直前、伊丹駅で実際には40メートルのオーバーランをしながら、高見隆二郎運転士(23)と松下正俊車掌(42)が口裏合わせをし、8メートルだったとJR西日本に報告していたことが26日、分かった。松下車掌が25日夜、同社に明かした。

 同社の調べでは、事故を起こした電車は伊丹駅に25日午前9時14分に到着した際、停車位置を40メートル行き過ぎて止まり、バックして乗客を乗降させた後、約1分半遅れで出発した。オーバーランの際には車掌が非常ブレーキをかけなければならないが、松下車掌はブレーキをかけず、40メートル過ぎた所で高見運転士が電車を止めたという。

 松下車掌は出発後、高見運転士から車内連絡電話を受け、「(オーバーランを)少し短く報告しよう」と言われたという。

 このため、松下車掌は指令所に無線で「停止位置不良発生」と告げ、8メートルオーバーランしたと報告し、車内におわびの放送を流したという。

 同社の三浦英夫運輸部長は「車掌の説明内容にあいまいな点もあるが、話し合いで短く報告したようだ。なぜこんな事態になったのか理解できない」と話した。

さっそく、「ごーまんかましてよかですか?」
40mもオーバーランしたにもかかわらず、運転士と車掌が口裏合わせをして8mのオーバーランと虚偽の報告をするとは何事かと思う。事故原因云々以前の問題だ。伊丹駅を2両分オーバーしたという乗客の証言もあるので、40mオーバーランしたと見て間違いない。松下車掌が非常ブレーキを扱わなかったのも職務怠慢ではないか。さらに、問題の高見運転士は車掌時代を含めて過去3年間に3度も、居眠りやオーバーランで処分を受けている。こんな「問題児」を運転士として使い続けたJR西日本の姿勢も疑わざるを得まい。
この会社は最近でも、山陽新幹線のトンネル内コンクリート崩落、塚本−尼崎の二重人身事故、そして新幹線運転士の居眠りといった不祥事が相次いでいて、その矢先に今回の事故。もう、会社の信頼は地に堕ちた。遺族へ多額の損害賠償もせねばならない。会社が傾いてもおかしくない。
少し前、アーバンネットワークを利用した際、「JR西日本では、定時運転確保に努めております。」という車掌のアナウンスをしきりに耳にした。もし、これが仮に定時運転確保に気を取られるあまり、乗客の安全をぞんざいに扱っていたとしたならば注意義務怠慢であり、明らかに鉄道事業者としての自覚に欠けていたと言わねばなるまい。乗客の安全をぞんざいに扱った天罰が下ったのだろう。
某巨大掲示板で「アボーンネットワーク」と揶揄されているアーバンネットワーク。それは冗談ではなくなってしまった。(((( ;゜Д゜)))
「安全は、輸送業務の最大の使命である。」
・・・国鉄時代に制定された「安全の綱領」の第1項である。JR西日本よ、てめえらはこれを頭の中にしっかり叩き込んどけ。分かったか! これからもてめえらの会社が運行する列車をやむなく使う人が大勢いるんだからな! 企業としての恥を知れ! 恥を!

他にもJR西日本に言いたいことは山ほどあるが、きりがないのでここで止めよう。この辺で、普通の話題に戻したいと思う。

・・・ここで誤解して欲しくないのは、私はJR西日本の全社員に怒りをぶつけているわけではない。運転士に1秒単位の遅れまで報告させ、遅れがあれば処分も行うという異様な体制を取ってきた現場の責任者ならびに経営陣に対して、である。