完乗!JR九州(3・終)

おはようございました。7時前に起床。1階で無料朝食サービスはあったのだがものすごい混雑のため諦める。7:50にはチェックアウト。

小倉駅前のバスターミナルで西鉄バスを撮影。福岡といえばやはり西鉄バス

西小倉

小倉8:10発の「ソニック8号」で折尾まで乗り、西小倉まで813系の快速で「後ろをBACK」。しばし列車の撮影。

787系「きらめき」


883系AO-3編成の「ソニック」。


883系のトップナンバー、AO-1編成の「ソニック」。AO-3編成とは前面のパネルが異なるのが分かる。

ソニック20号

西小倉での撮影を終えてから小倉のMV端末にて、JR西日本のインターネット列車予約サービス「e5489」で予約していた「さくら413号」(博多→新八代)の指定券を受け取る。さらに「ソニック20号」のグリーン券を発券。
ソニック20号」のグリーン車に乗るとウェルカムサービスとして客室乗務員から飴をもらった。2年前に九州へ行ったときにはソフトドリンクの無料サービスがあったのだが、その後廃止されてしまったのが残念。それにしても驚いたのが、黒崎からグリーン車に乗ってきた客が二人いたこと。JR九州では特急回数券「2枚きっぷ」「4枚きっぷ」が幅を効かせていて、博多−黒崎は2枚きっぷなら1枚あたり1350円。これにグリーン料金券1000円をプラスすればグリーン車に乗れるので、それこそ首都圏の普通列車グリーン車に乗るのと同じ感覚なのだろうか。
小倉で買ったかしわめしを車内で食べる。かしわめしといえば折尾の印象が強いが、小倉のも美味かった。

九州新幹線


さあお待ちかね、いよいよ九州新幹線に乗り込みます。博多駅駅名標にはこれまでの「はかたみなみ」に加えて新たに「しんとす」が追加され、九州新幹線が全線開業したことを実感させる。


九州新幹線「さくら」には新大阪から直通するものと、九州新幹線内発着のものがあるが、九州新幹線内発着については一部に新下関発着となるものがある。これから乗車する「さくら413号」はまさに新下関始発の列車で、博多には12:03に到着。6分停車の後、12:09に発車する。車両は山陽・九州新幹線直通用N700系で、同車にはJR西日本の7000番台(S編成)とJR九州の8000番台(R編成)があるが、この日の「さくら413号」はJR九州のR4編成だった。
ひとまず自席の6号車(グリーン車ではありません)に荷物を置き、N700系8000番台の前面や側面の行先を撮影しているとたちまち発車時刻が迫り、車内に戻って席に着くとすぐに発車時刻を迎えた。普通車指定席は700系7000番台「ひかりレールスター」に範にした2+2列シートで、「ひかりレールスター」に負けない快適さがある。
九州新幹線は2009年夏に、先行開業区間である新八代鹿児島中央を乗車しているので、今回の新規開業区間である博多−新八代に乗れば九州新幹線完乗、同時に僕にとってはJR九州完乗となる。本来なら鹿児島中央まで乗りたかったが、その1で書いた通りの事情で旅行の予定が順延になり、今夜岡山へ帰省することにしたことや、熊本で用があるため新八代までの利用とした。

GWの真っ只中ということもあり、車内は満員御礼。車販で「さくら」の記念弁当を買い求める人も目立った。僕は小倉から博多への道中、「ソニック」の車内で弁当を食べたので、車販からコーヒーを買ってくつろぐ。アイスコーヒーを求めたところ渡されたのはボトル缶のコーヒーだったけど。

博多からしばらくはマンションが建ち並ぶ福岡の市街の中を行く。進行方向右側の席だったので博多総合車両所は見えず。市街を抜けると筑紫トンネルで、長さは九州新幹線最長の12115m。筑紫トンネルを抜けると新鳥栖新鳥栖を出ると熊本まで止まらない。列車到着時の車内メロディーはいい日旅立ちではなく、JR九州独自のもの。2年前「つばめ」に乗ったとき聴いた向谷実氏の曲ともまったく違う。きけば九州新幹線全線開業に合わせて、向谷実氏が新たに作曲したそうだ。ちなみにS編成だとJR西日本の車両ということもあって車内メロディーは「いい日旅立ち」なので素っ気ないかもしれない。
新鳥栖を発車し、程なくして久留米を通過。両駅間は実キロで5.7kmしか離れていない。筑紫平野を眺めつつ、筑後船小屋新大牟田を通過。速い。やがて新玉名を通過。もう熊本県に入った。博多を出てから30分しか経っていない。そして12:48、「さくら413号」は熊本に到着。博多からわずか39分。在来線特急だと1時間20分程度を要したので、何かの冗談かと思ってしまう。
1分停車の後、熊本から先は各駅に停車する。九州新幹線、そしてJR九州を完乗するため、次の新八代まで乗車。新八代には13:00着。熊本からわずか11分。



新八代にて「完乗!JR九州」。2年前にも新八代で乗降し、「つばめ」→「リレーつばめ」の対面乗り換えもした。その時はここでJR九州を完乗することになるとは思っていなかった。九州新幹線全線開業前日までは「つばめ」⇔「リレーつばめ」の乗り換え客で賑わったが、今は通過列車も登場して静かな駅になった。
新八代13:17発の普通列車で熊本へ折り返す。車両は817系だった。座れたのでついウトウトしてしまったが、3月12日に開業したばかりの富合駅は見た。

熊本城

熊本駅には13:55着。コインロッカーに余分な荷物を預け、熊本駅前の電停から熊本市電に乗り、通町筋へ。通町のアーケードに入ってすぐのところにメロンブックス熊本店があったので、早速ご当地めろんちゃんを入手。これで九州のご当地めろんちゃんをコンプリート。



2年前の夏は熊本城をバックに熊本市電を撮るだけで終わったけど、今回は熊本城をじっくり見物。大勢の観光客で賑わっていた。九州新幹線を利用して訪れた人も多いに違いない。

熊本ラーメン


まだ16時台だけど、少し早めの夕食。熊本駅フレスタ内のまるうまラーメンでごはんとの「夢コラボ」。
JR九州系列の店ということを後で知ったけど、味はまずまず。熊本らしくスープには焦がしニンニクも入っている。替え玉が50円なので、ついやってしまった。
ごはんにスープを掛けて味わうのもおいしい。
お土産を買った後、コインロッカーの荷物を回収して、熊本を後にする。

つばめ


祝!九州
九州新幹線全線開業を祝う広告。折悪しく開業前日に東日本大震災が発生、その影響で記念式典も全て中止され静かなスタートになった。震災で被害を受けた東北新幹線もGW初日の4/29に全線復旧し、これでようやく青森から鹿児島まで新幹線で結ばれたことになる。



帰りは800系に乗りたかったので、熊本18:55発の「つばめ362号」で博多へ戻る。まあ急遽予定を変更したため、「さくら」や「みずほ」はもはや満席だったという事情もあるけれど。e5489でもエクスプレス予約同様、発車前なら何度でも無手数料で指定列車の変更ができる。指定券はあえて熊本駅みどりの窓口で受け取った。
画像は800系の2次車だけど、これは当初乗る予定だった熊本17:57発の「つばめ358号」。熊本での滞在時間を伸ばしたかったので「つばめ362号」に変更したのだが、これは1次車だった。2次車に乗りたかったけど仕方がない。

800系は座席に西陣織のモケット、座席の基部には木、カーテンには簾が使われていて、上質な雰囲気が漂う。水戸岡鋭治先生による渾身の作品。九州新幹線内でしか運用されないのが惜しいぐらい。
座席の背もたれが高いこともあってか、車内のLED式情報表示装置が妻面だけでなく、車両中央部にも設置されてあるのには感心した。僕は5号車の最後部1A席を確保していたが、そこからでは妻面の情報表示装置は見えないのだ。
熊本−博多の区間列車であることもあって「つばめ362号」は空席を多数残して熊本を発車。800系をよく観察すると、窓構造など700系を基本に造られているのが分かった。新玉名を出てウトウトし、起きたら筑後船小屋。すでにすっかり日が暮れた。熊本から30分少々で久留米を発車、そして間髪入れずに新鳥栖に到着。やがて右手に博多総合車両所を見やると、熊本から52分(19:47)で博多へ着いてしまった。熊本からのんびり各駅停車で北上しても、新幹線は速い。

「さくら」でしょうか、いいえ、「こだま」。


博多で一旦改札を出場し、エクスプレス予約で予約していた博多20:20発の岡山行「こだま768号」の指定券をJR西日本の窓口で受け取って、再度新幹線ホームに入場。この列車で岡山へ帰省する。あえて「こだま768号」を選んだのは、20:33発の「ひかりレールスター582号」が満席という事情もあったが、本来は「さくら」「みずほ」に使用されているN700系7000番台で運転される「乗りドク列車」であることが大きい。
僕は5号車1A席を確保していて、まだ充分に空席があったのに隣の1B席には女性が座った。最後部の席なので後ろの人を気にせず座席を倒せるのと、出口が近いからあえて指名買いしたのだろうか。
定刻通り20:20に博多を発車し、次の小倉を出て新関門トンネルに入り、九州に別れを告げる。山陽新幹線を各駅停車でたどるのも新鮮だ。
22:10に広島に到着し、ここで1B席の客を含め、5号車のほとんどの客が降りた。R編成による「みずほ606号」を先に通し、N700系7000・8000番台がほんの一瞬だけ顔を合わせた。

車内が空いたので座席をじっくりと撮影。
23:20に新倉敷を発車して、次はようやく終点の岡山。岡山には23:32に到着。この時間ともなると残る到着列車は東京からの岡山行最終「のぞみ127号」のみだ。
岡山23:42発の快速「マリンライナー75号」にそそくさと乗り継ぎ、実家へと戻った。遅い時間なのに迎えに来てくれた親に感謝。


九州新幹線といえばネット上で話題を呼んだのがこの180秒CM。今回の旅では小倉駅熊本駅でこのCMがエンドレスで流されているのを見たし、宿のテレビでも30秒版のCMを見た。これを見ると九州の「熱い想い」が伝わってくる。
JR九州は全線完乗したけれど、九州には何度でも乗りたくなる魅力的な列車がたくさんある。また機会があれば、今度は山陽新幹線から直通の「さくら」「みずほ」で鹿児島中央まで行ってみたいものだ。